アクトレスガールズがプロレス廃業を発表したのは、2021年11月。当然、メンバーたちは、それ以前から認識しており、各自、どういう活動をしていくのかを模索していた。プロレスラーとしてフリーでやっていくか、どこかの団体に入るのか、プロレスラーの肩書きを捨ててアクトレスに残るのか。SAKIは「Color’sも3年が過ぎて、やっと選手も育ってきて、これから伸びていくタイミングに、“解散”と言われたのはショックでしたね」と振り返る。そんな中、フリーでやっていく方向にあったSAKIに、「SAKIさんについていきます」と真っ先に声をあげたのが清水。清水は、SAKIがアクトレスに入った時から「自分が変わる大きな転機でした」というほど慕っていた。櫻井も、Color’sで育ってきて、技を伝授されたりチャンスももらっていたことに特別な想いがあり、ユニットに加わった。最後まで揺れていた網倉も加わり4人からのスタートとなった。
アクトレスのラスト後楽園大会で、「Color’sの名前を使う許可をもらったので、会場を押さえました!」とユニット興行開催を発表したが、「興行をどうやって開催するのか、全くの白紙でした。いろんな方が協力してくだったし、背中を押してくれた方もいました」。
メインのカードには、堀田祐美子と川畑梨瑚が登場。堀田はアクトレスのアドバイザー、川畑はColor’sのメンバーでもあったが2020年にアクトレスを脱退した。個人の想いとは異なり、リング上で接点を持てなかったから、制約から解放されたからこその再会。他にもアクトレス離脱組の、高瀬みゆき(YOLO)、関口翔(フリー)、谷もも(PURE-J)も参戦。セコンドには、怪我で欠場中の本間多恵、三浦亜美も駆けつけた。2019年のColor’sの旗揚げから参戦している水森由菜(我闘雲舞)も、オープニングダンスに加わった。水森は「Color’sの旗揚げ戦は、全部覚えています。Color’sは、私の成長とともにあったので、特別な想いがあります」。
全試合終了後、川畑がSAKIへの挑戦表明、堀田が、清水、櫻井にシングル戦を要求。COLOR’Sチャンピオンシップの復活、堀田、川畑の継続参戦など、次への流れも出来上がった。そして、堀田は「こうやってプロレスを続けて、大会を開催したことをすごく嬉しく思う」とエールを贈った。
SAKIは「新生COLOR’Sとしてやっていくよっていう決意表明の意味を込めて。紛れもなく自分たちで選んだ道なので、『YES,MY WAY』という言葉を使ってタイトルにました。去年の年末からずっと動いていて、沢山の人が協力してくださっていたんだなっていうのが改めて実感できて、今回自分で初めて大会を興すことで本当にたくさんの人に協力いただけてることが、すごくすごく実感できました。たくさん応援いただいたり、応援の言葉も頂いて、プロレスは1人じゃないし、こうやって仲間がいるし、プロレスあったかい!楽しい!プロレス!笑顔でこうやって大会後の時間を迎えられてることが嬉しいです。ありがとうございました!下っ端やってきた5年間が無駄じゃなかったって思いました(笑)。(昨年、代表から)『Color’s無くすわ。何年やっても変わらんやろ』って言われたんですよ。私は3年経ったからこそ、みんな成長してきているし、今からだと思うので。今までのColor’sを見せながらも成長を絶対絶対見せられると思うんです。私はここに残らなかったメンバーをギャフンと言わせます!……いや、いつでもウェルカムなんですけど(笑)」と大会後に語った。
チケットはコロナ規制があるとはいえ、完売。旗揚げとしては大成功と言って良い。
次回のセカンドイベントは、4月22日(金)、新木場1stRINGでの開催も決まっている。
試合結果
COLOR'S『YES,MY WAY』
2022年2月12日 東京・新木場1stRING
観衆:200人(札止め)
◆6人タッグマッチ 20分1本勝負
真琴&○ライディーン鋼&まなせゆうな(14分21秒 100kgプレス→片エビ固め)関口翔&●谷もも&花園桃花
◆シングルマッチ 20分1本勝負
○ハイビスカスみぃ(13分49秒 クロスフェイスロック)●水森由菜
◆シングルマッチ 20分1本勝負
○門倉凛(13分3秒 逆打ち→エビ固め)●櫻井裕子
◆タッグマッチ 30分1本勝負
[サクパラダイス]○旧姓・広田さくら&高瀬みゆき(14分54秒 ウラカン・ラナ)さくらんボニータ&●バンビ
◆タッグマッチ 30分1本勝負
[galaxyPunch!]○SAKI&清水ひかり(18分58秒 カワイルドニードロップ→エビ固め)堀田祐美子&●川畑梨瑚
コメント