ロッシー小川氏がスターダム・エグゼクティブ・プロデユーサーを解任されてから、各所で騒がれていたが、小川氏が新団体「マリーゴールド」の旗揚げに漕ぎ着けた。元スターダム勢に加え、元アクトレスガールズの加入があり、所属メンバーが13人に膨れ上がり、団体としての体裁も整った状態のスタート。チケットの売れ行きもよく、立ち見を追加し、超満員札止めとなった。
『マリーゴールド旗揚げ戦 Marigold Fields Forever』
2024年5月20日 東京・後楽園ホール
観衆:1539人(札止め)
◆starting over パッション注入2024 シングルマッチ15分1本勝負
○高橋奈七永(14分15秒 冷蔵庫爆弾→片エビ固め)ビクトリア弓月●
2023年11月にデビューしたばかりで移籍した弓月はリングネームも変えて登場。かつて行われていたパッション注入マッチの様相。デビュー1年目が30年のキャリアの高橋に挑む形だが、健闘を見せ、オープニングマッチの重責は果たせたと言ってもよい闘いだった。
◆A対Iイデオロギー対決 シングルマッチ15分1本勝負
○青野未来(8分55秒 スタイルズ・クラッシュ→エビ固め)石川奈青●
旗揚げ戦のポスターデザインの写真の位置を巡り、SNSなどで石川が噛み付いた背景があった二人だが、かつてはタッグのベルトにも挑戦した関係。しかし、約2年半ぶりのプロレス復帰の青野は、前団体でエースを務めてきた自信を見せつけ、一蹴した。
◆The Power Contest シングルマッチ15分1本勝負
○MIRAI(11分30秒 ラリアット→エビ固め)CHIAKI●
◆World beauty showdown~世界美女決戦~ タッグマッチ15分1本勝負
△桜井麻衣&ゼイダ・スティール(時間切れ引き分け)△野崎渚(フリー)&マイラ・グレース
貴婦人キャラは変わらず登場した桜井は、表記を本名の漢字にリングネームを変えた。ノアのリングで接点のあった野崎が対角に。
残念ながら、外国人二人との力量差があり過ぎて、バランスの崩れた内容になってしまった。
◆アクトレス・ニュータイム タッグマッチ20分1本勝負
○天麗皇希&後藤智香(12分30秒 アメジスト・バタフライ→片エビ固め)翔月なつみ&●松井珠紗
元アクトレス同士のカード。将来が期待される天麗と後藤の大型コンビは、プロレス・デビュー戦で勝利。
◆マリーゴールド最強タッグ伝説 タッグマッチ30分1本勝負
○Sareee(フリー)&ボジラ(28分6秒 リストクラッチ式裏投げ→片エビ固め)●ジュリア&林下詩美
WWEから帰ってきたSareeeとWWE入りが噂されるジュリアは、戦前「闘い」というキーワードで舌線を繰り広げていた。
初来日のボジラが、試合が進むごとに観客を惹きつけ、完全にこの日の主役であるジュリアとSareeeを食ってしまった。たった1試合でファンの心を掴む外国人。これも昭和にもあった光景。
試合後のコメント:Sareee
「魂と魂の闘いができたなと本当に思うし。めちゃくちゃ嬉しいです。また、こんな負けたくないライバルがいてくれることに、私は本当にとてもうれしいです。ここからがジュリアとサリーの闘い。今日からが始まりだと思ってるので、次はシングル、リング上で約束した、必ず実現させたいと思います。今日はタッグだったんで、次は邪魔がいない1対1で、正々堂々、私とジュリアのプロレスに対するプライドをぶつけ合いたいと思ってます。めちゃくちゃ今から楽しみです」
---新しいベルトについて。
「ジュリアから押し付けられて、ちょっとどんなベルトなのか分かりませんが、マリーゴールドの一番のベルト、参戦するからには、もちろん狙っていきますよ。猪木さんが昔、ベルトを巻いて、そこからどんどんどんどん活躍していったと耳にしたんで。それは、私も気になりますよ。猪木さんの名のつくベルトならば、私はマリーゴールドのベルトを狙いたいと思います。そこにはね、やっぱりジュリアが対角にいてだと思うんで。これからめちゃくちゃ楽しみです」
---5年前のジュリアと比べて。
「正直、5年前のこと覚えてなくて。私が自分の団体のシングルチャンピオン、ジュリアが新人の立場での対決だったので、ガッツのある新人だなとしか思ってなくて。今日は初対戦という気持ちで闘いました」
---手応えは。
「めちゃくちゃ楽しかったですよ。思い切りやりあえる相手がここにいるなと思いました」
試合後のコメント:ジュリア&林下詩美
ジュリア「あああ悔しい。やっと旗揚げ、詩ありがとう」
林下「ありがとうございます」
ジュリア「旗揚げ準備の期間、今まで長いようで、本当にあっという間で。気づいたら今日迎えて。なんかこれまで本当に今日が来るまでになんか超特急で色んなことが進みながら。不安もいっぱい正直あったけど、いろんな人が集まってきて、いろんな人に支えられて、今日迎えられたことが、今すごい。感極まってしまった、というか。そう、そうなんだよね、今日は負けたことが本当に悔しいです。感極まってたものが悔しさで全部ぶっ飛んだ。だから絶対こっからはい上がってみせます。悔しさ忘れない。そして今日は詩が隣にいて最初はうまくやっていけるかなと思ってたけど」
林下「最初から不安ばっかりだったんだけど。でも今日そうだね、コーナーにジュリアが待ってくれてるってだけで頑張れるというのもあったし。すごい楽しかった。やっぱ対角が似合うかもね、私たちは。今日は楽しかった。でも、次は対角で。一緒に頑張っていけたらいいんじゃないかな。今日は一番でっけいでっけいボジラと闘って、自分はあんな馬鹿でかいやつを、ぶつかってぶん投げるのが大好きなんで。そして、Saree、マリーゴールドに来てくれるんだったら、今日は私、まだ全然Sareeとやりあってないから、私にも是非、闘いを教えてくださいよ。今日は負けちゃったけど、スタートから負けたけど、私は、それをマイナスに考えてないんで。まだまだ歴史の始まりの第一歩なんで、ここからどんどんどんどんぶち上げていきますよ。楽しみにしていてください」
ジュリア「マリーゴールドの歴史は今日始まりました。女子プロ界に旋風を起こす。詩美、やってやりましょうよ!Sareeeぶっ飛ばしてやりますよ」
ロッシー小川氏の総括
「正式に発表してから1ヶ月半、このメンバーで何年もやってるようなぐらいに濃い時間を過ごしてきました。全体的に激しい試合が続いたので。これがマリーゴールドの試合なのか、わからないですけど。どっちかと言うと一番激しい団体なんですけど。いろんなタイプの選手がいますんで。ジュリアとSareee、あれだけの試合をして」
---両国でタイトルマッチ?
「せっかく、いきなり両国を発表しましたんで。勢いに乗って、どんどん行きたいと思います。
今日、元アクトレスの子も初めて見たんですけど、結構、激しいなと思って。激しさが定義づけられちゃうのも、どうなのかなと。激しいのもあっていいんですけど。
今日はそれに特化しちゃったのかな。まあ、それだけ力入っちゃったんだと思いますよ。選手によっては、1カ月とか1カ月半試合をしていない久しぶりのリングという選手もいましたので。そこは、みんな全部出し尽くしたんじゃないですかね。ボジラ、予想通りですね。メーガンていたじゃないですか。メーガンに似たタイプかなと思ってたんですけど、またメーガンともちょっと違うな。まあ20歳なので、末恐ろしいですよ」
---2つのタイトルは、王座決定戦とかリーグ戦とかやるんですか?
「両国でやりたいです」
---決定戦?
「はい。どうでした?マリーゴールドの定義づけはまだできないですけど、次の試合、また次の試合で、形ができてくると思います。期待度は高い」
---演出のイメージは?
「まだ手作りの感じがしたんで。それがどんどん完成形に近づければいいと思います」
---両国はは全部タイトル決める?
「ベルトが間に合えば。まず2つ。両国はその勢いでする。今日は1500人。その倍集めたら3000じゃないですか。できないことはないと思っています」
---3000人が一つの目安?
「それは打破していかなきゃいけないし。それにはやっぱり時間がかかっちゃうと思うんで。それよし充実した内容でやる」
---今日のMVPを敢えて選ぶとしたら?
「ボジラじゃないですか。青野未来の試合も初めて見たんで、こういう試合をするんだと。皇希とかも期待されてるんで。キャリアがまだないじゃないですか。それをどうしていくか」
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